AGA、すなわち男性型脱毛症は進行性の脱毛症であり、一度発症すると自然に治癒することは難しいとされています。では、その進行は一体いつまで続くのでしょうか。この疑問に対する答えは、残念ながら「明確な終わりはない」というのが現状です。AGAは、男性ホルモンや遺伝的要因が複雑に関与して発症し、多くの場合、年齢を重ねるにつれてゆっくりと、あるいは時に急速に進行していきます。思春期以降に発症し、20代や30代で自覚する方が多いですが、その後も進行が止まることなく、40代、50代、そしてそれ以降も薄毛の範囲が広がったり、髪の毛が細くなったりする傾向があります。もちろん、進行のスピードやパターンには大きな個人差があります。遺伝的素因の強さや生活習慣、ストレスの度合いなど、様々な要因が影響するため、一概に「何歳になったら進行が止まる」ということは言えません。中には、ある程度の年齢になると進行が緩やかになるように感じる方もいますが、それは男性ホルモンの分泌量全体の変化などが影響している可能性も考えられますが、AGAの根本的なメカニズムが解消されたわけではありません。つまり、AGAの進行は、特別な治療を行わない限り、生涯にわたって続く可能性があると理解しておく必要があります。だからこそ、AGAの症状が気になり始めたら、できるだけ早い段階で専門医に相談し、適切な対策を始めることが重要になります。早期に治療を開始することで、進行を遅らせたり、現状を維持したりすることが期待できるためです。放置すればするほど、改善が難しくなる可能性も考慮しなければなりません。