サウナの醍醐味の一つとして、高温のサウナ室と冷たい水風呂を交互に利用する「温冷交代浴」があります。この温冷交代浴は、血管の収縮と拡張を繰り返し促すことで血行を促進し、自律神経を整え、疲労回復やリフレッシュ効果を高めると言われています。では、このサウナと水風呂の繰り返しは、髪の毛や頭皮にはどのような影響を与えるのでしょうか。良い面としては、やはり「血行促進効果」が挙げられます。頭皮の血行が良くなることで、毛根に栄養や酸素が行き渡りやすくなり、健康な髪の成長をサポートする可能性があります。また、自律神経が整うことで、ストレスが軽減され、ホルモンバランスの乱れを防ぐ効果も期待できるかもしれません。ストレスやホルモンバランスの乱れは、薄毛の原因の一つと考えられているため、間接的に髪に良い影響を与える可能性はあります。一方で、注意すべき点もあります。まず、急激な温度変化は、体にとってある程度のストレスとなる可能性があります。特に、心臓や血管に疾患のある方は注意が必要です。また、水風呂の冷たさが、人によっては頭皮の血管を過度に収縮させてしまい、一時的に血行を悪化させる可能性も否定できません。さらに、水風呂の水質も気になるところです。塩素濃度が高い場合や、水質管理が不十分な場合、頭皮や髪に刺激を与えたり、乾燥を招いたりする可能性があります。サウナ後の汗や皮脂を洗い流さずに水風呂に入ると、毛穴詰まりの原因になることも考えられます。したがって、サウナと水風呂の繰り返しが髪に良いか悪いかは、一概には言えません。血行促進という点ではメリットが期待できますが、入り方や体質によってはデメリットも生じうるということです。髪への影響を考えるならば、水風呂に入る前にしっかりと汗を洗い流し、水風呂から上がった後も清潔にすることを心がけましょう。また、無理のない範囲で、自分の体調と相談しながら行うことが大切です。もし、頭皮に何らかのトラブルを抱えている場合は、医師に相談してから行うようにしましょう。