高性能なドライヤーを手に入れても、その使い方を間違えてしまっては宝の持ち腐れです。それどころか、誤った方法は薄毛を悪化させる原因にさえなり得ます。ここでは、薄毛に悩む男性が今すぐ実践すべき、髪と頭皮を守りながらボリュームアップを叶える正しいドライヤー術を、ステップバイステップで解説します。まず、ドライヤーをかける前の「タオルドライ」が勝負の分かれ目です。びしょ濡れの髪にいきなりドライヤーを当てると、乾かすのに時間がかかり、熱ダメージが蓄積します。だからといって、タオルでゴシゴシと力任せに拭くのは厳禁です。濡れた髪は非常にデリケートで、摩擦によってキューティクルが剥がれ、切れ毛の原因になります。正解は、吸水性の高いタオルを使い、頭皮を優しく揉むように、そして髪をタオルで挟んでポンポンと叩くように水分を吸収させることです。この段階で髪全体の水分を八割方取り除くことを目標にしてください。次に、いよいよドライヤーを使いますが、乾かす「順番」が重要です。多くの人が毛先から乾かしがちですが、これは間違いです。乾きにくい根元、特に薄毛が気になる頭頂部や生え際から先に乾かし始めましょう。指の腹で髪の根元を優しく擦りながら、地肌に風を送るイメージです。このとき、ドライヤーは頭皮から最低でも二十センチは離し、一箇所に熱が集中しないよう、常に小刻みに振りながら使うのが鉄則です。そして、薄毛をカバーするための「乾かし方」のテクニックです。髪には根元の生えている方向(毛流)があり、それに逆らうように風を当てることで、髪が根元からふんわりと立ち上がります。例えば、つむじが割れて地肌が見えやすい人は、つむじを中心に放射状に、あらゆる方向から風を当てることで毛流をぼかし、割れ目をなくすことができます。分け目が目立つ人は、いつもと逆の分け目で乾かし始め、八割方乾いたところで本来の分け目に戻すと、自然な立ち上がりが生まれます。指で根元を軽く持ち上げながら、下から風を送り込むのがポイントです。最後に、全体の九割が乾いたら、必ず「冷風」で仕上げましょう。温風で開いたキューティクルを冷風でキュッと引き締めることで、髪にツヤが生まれ、水分が閉じ込められます。また、温められて形作られた髪の結合は、冷える時に固定される性質があるため、立ち上げたボリュームを一日中キープする効果があります。