AGA治療を開始し、幸いにも効果を実感できたとき、次に気になるのは「この効果はいつまで続くのだろうか」ということでしょう。AGA治療によって得られた発毛効果や薄毛の改善効果は、残念ながら治療を継続している間において維持されるものがほとんどです。AGAは進行性の脱毛症であり、治療薬の多くは、AGAの進行を抑制したり、毛髪の成長を促したりすることで効果を発揮します。そのため、治療を中断してしまうと、薬の効果が切れ、再びAGAの進行が始まり、治療前の状態に戻ってしまう可能性が高いのです。例えば、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬は、薄毛の原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）の生成を抑えることで効果を発揮しますが、服用を中止すればDHTの生成は再び活発になります。また、ミノキシジルのような外用薬は、毛母細胞を活性化させ、血行を促進することで発毛を促しますが、使用を止めるとその効果も徐々に失われていきます。したがって、AGA治療で得られた効果を維持するためには、基本的に治療を継続する必要があります。「いつまで」という問いに対しては、「効果を維持したい期間は治療を続ける必要がある」というのが一つの答えになります。もちろん、治療の経過や効果の現れ方には個人差があります。一定期間治療を続け、満足のいく状態になった後、医師と相談の上で治療内容を調整したり、減薬したりすることは可能です。しかし、自己判断で治療を中断することは、せっかく得られた効果を失うリスクがあるため避けるべきです。治療の継続期間や今後の治療方針については、必ず担当の医師と十分に話し合い、納得のいく形で進めていくことが大切です。